バナナの色々
◆バナナの追熟?
輸入されるバナナは外国の害虫侵入を防ぐため、青く未熟の状態です。日本へ到着し、植物防疫検査などを受けた後、黄色くする追熟処理が行われます。
バナナ室(ムロ)と呼ばれる、密閉できる部屋へ青く未熟のバナナを入れて温めます。この時、エチレンガスをバナナ室に注入し、数日かけて徐々に黄色くします。黄色くなったら14℃で保管します。
◆バナナの食べごろは?
バナナの保管温度は14℃~常温保管(20℃)がベストです。黄色いバナナを日持ちさせる場合は14℃、青めのバナナを早く黄色くしたい時は、20℃以上の常温で保管してください。保管温度が低いと、皮が黒くなり低温障害が発生する可能性があります。またポリ袋などに入っている場合は蒸れないように早めに袋から取り出してください。
一般的には、皮の表面全体に茶色の斑点が出てきたら完熟です。この斑点は、「シュガースポット」「星(ほし)」「スター」などと呼ばれています。但し、バナナは人により、好みの硬さや甘さがあるので、下記カラーチャートを参考に、自分のお気に入りの食べごろを見つけるのも楽しみです。
◆バナナを長く保存する裏技?
バナナは「スター」と呼ばれる茶色い点が皮に現れた頃が美味しいとされています。但し5~6本の房を買った場合、一度には食べきれません。そんな時は余ったバナナを1本づつバラバラにして全体をラップできれいに包み小分けします。それを野菜室に入れれば長期保存が可能です。また果柄(かへい)部分だけラップで包んでも効果はあります。なぜなら果柄部分からはバナナ自体がエチレンガスを発生させるからです。その発生をラップで防ぐことで熟成を遅らせることが可能になります。
◆バナナのカラーチャート
皮の色の変化により、①~⑧に呼び方が変化します。( )内の平均硬度と平均糖度(Brix%)は参考値です 。(サンプル5本の測定結果)
① オールグリーン
追熟前の状態です。
皮の色は濃い緑色です。
(平均硬度4.6kg/㎠ )
(平均糖度4.4~11.5%)
② ライトグリーン
追熟初期の状態です。
皮の色は薄い緑色です。
(平均硬度2.3kg/㎠ )
(平均糖度5.7~13.7%)
③ ハーフグリーン
緑色と黄色の割合が50%の状態です。
暖かい時期の長距離輸送に適しています。
(平均硬度1.0kg/㎠ )
(平均糖度12.9~15%)
④ ハーフイエロー
皮の色が、かなり黄色く変化した状態です。
夏期出荷に適しています。
(平均硬度0.9kg/㎠ )
(平均糖度12.4~15.7%)
⑤ グリーンチップ
上下に少し緑色が残る状態です。
冬期出荷に適しています。
店頭では、この状態で売られることが多いです。
甘さは少し控えめです。
(平均硬度0.7kg/㎠ )
(平均糖度17.6~21.1%)
⑥ フルイエロー
食用に適した、食べごろの状態です。
(平均硬度0.5kg/㎠ )
(平均糖度17.5~21.9%)
⑦ スター
皮が濃い黄色に変わり、シュガースポットが
表れてきた状態です。
とても甘く、芳醇な香りを発します。
(平均硬度0.4kg/㎠ )
(平均糖度15.3~25.2%)
⑧ ダップル
シュガースポットが全体に表れた状態です。
皮の色も黄色から茶色に変化します。
完熟状態です。
(平均硬度0.5kg/㎠ )
(平均糖度20.3~25.7%)
◆バナナについてもっと知りたい方は、『バナナ大学』のホームページをご覧ください。